製作記録 Sd.Kfz.234/1編
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#01
'98.11.06
sdk2341-01
製作日記第4弾はイタレリの8輪重装甲偵察車Sd.Kfz.234/1です.このキットは傑作キットとして名高いSd.Kfz.234/2プーマの車体に新金型の砲塔を組み合わせて発売したものです.砲塔および防護ネット、車体横のハッチ、エンジンのルーバーなどにアベールのエッチングパーツを使います.アベールは初挑戦ですが、見た感じメッシュや鎖の再現が素晴らしい.ただ穴が開いているのではなく、ちゃんと三次元的に表現されています.パーツ数も狂気じみていますが、何とか全部付けるよう頑張ってみます.砲身にはフォルディ・ルビオのアルミ挽き物を使います.
【使用パーツ】エッチングパーツ:アベール(35 030)、(35 A30)
       砲身:ジョルディ・ルビオ(TG-22)


#02
'98.11.09
sdk2341-02
たまには説明書に従って作ってみようと思いました.というわけで、まずは下回りからです.上の写真を見て下さい.カブトムシの裏側じゃないですよー、車体の裏側なんです、非常にいーんですぅ ToT.シャープなモールドと各パーツの合いの良さ、「これが古き良き時代のイタレリなのかあぁぁぁ!」と涙を流しながら(ウソ)組みました.しかし、前回のチャフィーと同じメーカーとは思えませんね.パーツの一つ一つにイタリア職人の魂を感じます(言い過ぎ?^_^;).


#03
'98.11.12
sdk2341-03
お楽しみ(?)は前回で終わりです.今回からしばらくは「なんでポーランドにこんな技術があるんだ?」と言わしめるアベールのエッチングパーツが続きます.上の写真は両サイドにある工具箱のフタです.元々のモールドもイタレリらしく素晴らしいのですが、やはりこのエッチングパーツにはかなわないでしょう.なんと言っても錠の鎖が渋すぎます.錠構造も良く分かります.


#04
'98.11.16
sdk2341-04
サイドフェンダー工具箱部の切り抜きをやっています.説明書には「ここをカット」とだけ無情なほど簡単に書いてありますが、結構大変なのです.まず、ホットナイフを使ってカット予定部の内側、約2〜3mmの位置をカッティングします(写真上から1番目).ホットナイフはハンダゴテにカッターの刃を針金で締め付けただけの簡単なものです.この時、切断部外側が熱で変形しないように細心の注意が必要です.あと、有害な気体が発生しますので換気にも注意して下さい.くり抜いたら、あとはカッターナイフできれいに枠内を削り取って真っ直ぐにするだけです(写真上から2番目).


#05
'98.12.06
sdk2341-05
久しぶりの更新になってしまいましたが、相変わらずエッチングパーツの取り付けです.今回はエンジングリルですが、まず前回のサイド工具箱と同様、ホットナイフで不要部分を切り抜き、カッターナイフで成形します.ただし、今回のエンジングリルは結構組立が大変でした.特に後部については羽根が10枚もあるので、扱いが非常に困難でした.仮組みしてもなかなか全部同時に羽根のピンが穴に挿入できません.こういう場合はゼリー状瞬間接着剤を使うといいでしょう.ゼリー状の瞬間接着剤は液状に比べて固まるのが若干遅いので、仮組みに適しています.


#06
'98.12.23
sdk2341-06
このSd.Kfz.234/1は20mm対空機関砲を搭載していますが、その砲塔の装甲は薄く、また上部は金網となっています.そのため「覗けば見えちゃうな」ということで、内部もそれなりに再現してみることにしました.とは言ってもほとんど想像で、せっかく博物館で3号戦車の内部を見てきたのに「こんな感じだったかなー」程度の記憶です.ただ、恐らく内部の下板は泥やら錆やらでかなり汚れていたでしょうし、側面などには小さな傷があったでしょう.まあ、お気楽に汚してみました.^_^;


#07
'98.12.27
sdk2341-07
車体の上下を接着し、溶接跡の再現を行います.やり方は色々あると思いますが、ここはトニー・グリーンランド氏のやり方でやってみたいと思います.まず、溶接跡となる直線部分をラウンドバー・ドリルで削り、溝を形成します.そこへちょうど良い太さに引き延ばしたランナーをはめ込み、瞬間接着剤を流し込んで固定します.写真はここまでの状態です.このあと、ランナーの周りにパテを盛って、再度ラウンドバー・ドリルで削る予定です.どうなるかちょっと不安ですが、とにかくチャレンジです.


#08
'99.01.11
sdk2341-08
ずいぶんご無沙汰してしまいましたが、溶接表現の続きです.ちょっと写真ではわかりにくいですが、前回埋め込んだランナーの表面をギア型ドリルで荒らしています.所々汚らしく見えるのはパテでランナーと溝の隙間を埋めた部分です.塗装してみないとどんな感じになったか分かりにくいですが、そこそこではないでしょうか.しかし、このやり方、非常に疲れます.もっと楽な方法があれば教えて下さい.^_^;


#09
'99.01.19
sdk2341-09
じゃ〜ん! エッチングパーツの取り付けが終わりました.今回はほぼ100%使用(ジャッキの一部は未使用)してますが、「アベールを全部使うとこーなる」程度に参考資料として下さい.しかし、エッチングパーツだけでも、このようにかなりディテールアップになると思いますので、皆さんも一度やってみて下さい.ちなみに砲塔のカバーは可動しますので、開いた状態にもできます.接着は瞬間接着剤(液状/ゼリー状)を使用しました.


#10
'99.01.20
sdk2341-10
今回のポイントはエッチングパーツなんかではありません(大変だったけど ^^;).これです! これ! タイヤの表現です.左右の違いが分かりますか? 左側は地面に接するところを平らに削ってあります.たったこれだけの工作ですが、車体の重量により少し沈んだ感じが出せると思います.できればタイヤの下腹部の膨らみも表現したかったのですが、超大変そうだったので今回はパスです ^^; ほかにもタイヤに関する技などあれば教えて下さいね.


#11
'99.01.29
sdk2341-11
サーフェイサー吹き付け作業中のワンショットです.この作業の前に石鹸水による全体の洗浄とメタルプライマーの吹きつけを行っています.メタルプライマーは、今回エッチングが多いため缶スプレーを使いました.多少金属以外の部分にかかりますが大丈夫なようです.手前にある汚いものはキットの透明袋で、これを手袋にしてサーフェイサーの吹き付けを行っています(貧乏くさい? ^^;).対象物を置いて吹き付けるよりも、エアブラシするように手に持った方が均一に吹き付けしやすいでしょう.ただ、今回500番のサーフェイサーを使ったのですが、サイド工具箱の隙間の一部が埋まってしまい、修正に苦労しました.T_T


#12
'99.02.07
sdk2341-12
サーフェイサーの上から下地塗装を行っているところです.今回はヘッツァーの時よりも黒に近い下地色にしています.この下地塗装は結構重要で、塗り忘れがあると白いサーフェイサーが丸見えになるので入念に吹き付けます.ただし、同じ場所を繰り返して吹き付けると塗膜が厚くなるので、吹き付けにくいところから先に始めると良いでしょう.しかし、最近ハンドピースの調子が悪いのか、ノズルを開いた直後に粗目の塗料が飛んでしまいます.なので、必ず一度エアを出してから対象物に狙いを向けています.ちなみに、横に見えるアクリル塗料のキャップ、この装甲車のターレットリング径にピッタリでした.何に使ったかは....もう、お分かりですよね? ^_^;


#13
'99.02.09
sdk2341-13
下地塗装の上から基本色であるダークイエローを吹き付けたところです.ダークイエローには少々のフラット・ホワイトと数滴のフラット・ブルーを混ぜています.今までのところ、塗料はタミヤのアクリルのみを使っています.吹きつけはエアブラシで影の部分を残すように行います.それと、各面の縁にもなるべく吹き付けないように注意してやると写真のようになります.次回は、いよいよ迷彩塗装に入ります.


#14
'99.02.11
sdk2341-14
今回はこんな3色迷彩にしてみました.迷彩塗装ってある程度はパターンを決めてからやるわけですが、結局はブッツケ本番です.結構緊張しながら慎重にやってます.ポイントは「パターンは規則正しく不規則に」ですな.(笑) スコップやジャッキの金属部にはフラット・ブラックを筆塗りしたのですが、なぜか光ってしまいました.混ぜ方が足りなかったのかな.しかし、何もウェザリングしない状態ってのも、ロールアウト直後の新品車両って感じでいいですね.


#15
'99.02.16
sdk2341-15
マーキングが終了したところです.国籍マークにはファインモールドのステンシルを使ってみました.これがなかなか優れ物で、白黒2色のバルカンクロイツにする場合、四角い枠を使って位置決めが簡単に出来ます.ただ、今回はなんとなく白一色にしてみました.他のマーキングには、付属のウェットデカールと一部にドライデカールを使っています.ドライデカールはいつもボールペンを使って擦り付けています.このとき、動かないようにメンディングテープなどで固定しておくと良いでしょう.


#16
'99.02.19
sdk2341-16
全体にウォッシングしたところです.前回と比べると若干艶が増して色に深みが出たと思いませんか?(気のせい? ^_^;) 完全に乾燥させた後、凹部の墨入れをしましたが、所々はみ出てしまいました.う〜ん、いつもこれだけは難儀じゃ...ドライブラシでごまかせるかなぁ.それと、ミラーには初めてペイントマーカーのシルバーを筆にとって使ってみましたが、始めムラになって良くありませんでした.でも、エナメルのシンナーを上から微量を塗布することにより、塗膜が均一になって綺麗になりました.


#17
'99.02.22
sdk2341-17
ドライブラシを行いました.今回は掲示板でも話が出た松本州平氏のドライブラシを使ってみました.この筆の特徴は短くて堅い毛と断面が円形なことで、非常にドライブラシのツボを押さえていると思われますので、お勧めです.例によってドライブラシは2段階でエナメルのダークイエローとそれにフラットホワイトを加えたものを使用しています.それと今回初めて機銃の穴あけにピンバイスという文明の利器(笑)を使ってみましたが、0.2mmというサイズはあまりに扱いにくく、セットするだけでずいぶん時間がかかってしまいました.


#18
'99.3.03
sdk2341-18
最後に行う仕上げは@エアブラシによる砂ぼこりとAパステルによる錆と雨跡表現、そしてBエナメル塗料による塗装が剥げ落ちた凸部の錆表現です.これら一連の細かい汚し作業は時間と根気が必要ですが、AFV模型製作の醍醐味でもあるので是非行いたいところです.最後に艶消しトップコートを吹き付けて完成です.しかし今回はちょっと時間かかりすぎたな...-_-;


ちょっと、掲示板



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