模型について


ガンプラについて思うこと3

2014.10.08(wed)

性懲りもなく、現在、ガンプラのコンテスト(GBWC2014)の真っ最中だ。
本日現在、お陰様で無事に一次審査をパスして二次審査待ちの状況だ。

一次審査をパスした作例を見ていて、つくづく色んなアイディアや
工作があって素直に「凄いなあ」と思うのだが、その反面、どうしても
自分的に好きになれないものがある。所謂「キラキラネーム」ならぬ、
「キラキラ作品」だ。

ピカピカの金属パーツをふんだんに使い、新車のように綺麗な塗装。。。
私には、どうしても「おもちゃ」に見えてしまうのだ。

そもそも、ガンダムは架空の物語なので、そのような作例があっても
もちろんイイと思うし、正直なところ見ていて「面白い」とは思う。

ただ、モビルスーツは軍事用の重機であることは間違いないわけで、
果たして過去の戦争において、兵器がキラキラに塗装されていたことが
一度でもあっただろうか。少なくとも私は見たことも聞いたこともない。

また、これはロボットアニメ全体に言えることかもしれないが、
戦争というものを全く理解していないデザインが多すぎる。
(まあ、商業主義に走って子供好みのデザインになるのは理解できるが)
そのデザインは「カッコイイ」かもしれないが、決して「美しく」はない。

例えば、実際のAFVを例に取ってみても、装甲の厚み、角度、材質に
至るまで、その設計に全く無駄が無い。全てが「生き残るために」計算
された、当時における技術の結晶なのである。だから「美しい」のだ。

最近のガンダムのように、宇宙空間でありながら羽根を持っていたり、
やけに複雑な装甲であったり、物理法則を無視したような変形をしたりと、
そんなコスト度外視なことをやっていては、勝てる戦争も勝てないだろう。
格好良くて性能抜群なのは「おとり専門」か「プロトタイプ」だけである。

塗装にしても、実際の戦争では生き残るために最善のパターンと色を
選択するはずだ。どこの戦争で、ピカピカの派手な塗装で登場するバカが
居るだろうか。始めから「狙って下さい」と死にに行くようなものだ。
あるとすれば、前述のおとり専門かシャアのような目立ちたがりだけだ。

「夢がない」「つまらないことを言うヤツだ」と思うかもしれないが、
やはり、「リアリティ」を重視してこそ模型は面白いのだと思う。
ファーストガンダムが空前絶後の大ヒットを飛ばしたのも、
そこに様々な「リアリティ」があったからであることに間違いない。

ザクやジムに代表される「量産型」の考えを初めてアニメに取り入れ、
たとえ後付けな理由であったとしても、「おとり専門部隊」として
ガンダムやホワイトベースのトリコロールで派手な塗装を正当化している。
ファーストがヒットした理由は、シャアやアムロの物語だけではない、
この「設定のリアリティ」にあったと考えるのが妥当ではないだろうか。

そして、この「キラキラ作品」、どうも若い人に好まれているように思う。
やはり、ファースト世代の「汚しの美学」に触れていないからだろうか。
コンテストの審査員にも若い人が多く、「キラキラ作品」の評価が高い。
私のように「汚し」をモットーとした作品は、どちらかというと年配の方々
に評価される傾向があるようだ。これも、時代の流れなのだろうか。

今回の大会、今までの傾向から決勝まで残れないような悪い予感がしている。。


ガンプラについて思うこと2 2013.11.27(wed) 去る11月24日、バンダイ主催の「ガンプラビルダーズワールドカップ 2013」日本決勝戦の発表会が秋葉原UDXにて執り行われました。 結果は、残念ながら、またしても3位入賞ならず、決勝戦どまりでした。 まあ、先日の敗者復活からなので良しとしたいところですが、 少々残念な気持ちなのは正直なところです。(当方の拙作) ただ、参加されたファイナリストの方も、一般の来場者の方も、 今回の結果には少々驚かれたのではないでしょうか。 かなり意表を突いた意外な結果だったように思います。このあたりは、 審査員の好みというか嗜好性が大きく左右しているように思いました。 若干エラそうですが ^_^;、どのブログでもキレイゴトばかりなので、 正直な感想を「あえて辛辣に」述べてみたいと思います。 (大会レギュレーションにある、工作面、塗装面、アイディア面で) 優勝は、νガンダムを徹底的に改修した単品作品で、工作面で かなり細かいディテールを作り込まれていて、さすがに圧倒的な 感がありました。ただ、塗装面ではキレイに塗られているものの、 今ひとつ驚きがないのと、アイディア面でも少々物足りないので、 ポーズ等に工夫があっても良かったのかなと思います。 2位は、ジオラマで地上での空中戦を表現した作品です。 当然、大気圏での戦闘ですので爆炎が発生する訳ですが、その 表現が秀逸でした。恐らくその部分が評価されたと思われます。 3位は、ウイングガンダムが迂闊にも敵にやられて、バラバラに なってしまったシーンを表現した単品作品です。装甲や部品が 飛び散って落ちていくところを見事に表現していて、アイディア 面での得点が高かったと思います。ただ、工作面、塗装面では 1位、2位に及ばなかったように思います。 それにしても、発表会の最初に川口名人がコメントされていた ように、年々レベルが上がっているような気がします。 正直、優勝した作品のような「めちゃめちゃ作り込まれた作品」が 出てくると、塗装やアイディアだけでは勝てないような気がしますね。 ただ、今回の大会結果を見て当方なりにちょっと危惧しているのは、 今後の作品の傾向が「改造一辺倒」になるのではないかということ。 改造あるいはディテールアップと言われる技術は、特にガンプラの 世界では想像力を掻き立てる素晴らしいものですが、極端なところ、 模型メーカーさんの設計&金型技術で実現できなくもないワケで、 そういう意味では、永久的に持続するものではありません。 (事実、2013.12発売のMSN-04サザビーver.Ka等はその好例) また、工作がエスカレートすると、最終的にはフルスクラッチになります。 そうなってくると、もはやガンプラではなくなってしまいます。 (尤も、本大会のレギュレーションでもガンプラの使用は必須ですが) 一方で、「塗装技術」「アイディア」は模型メーカーさんでは実現 するのは非常に困難で、現実的には不可能と言ってもイイでしょう。 当方は、プラモデルという製品は、絵画で言うところの「キャンバス」 だと思っていて、そこに「何を」「どう描くか」「どう表現するか」が 画家の腕の見せ所じゃないかなあと思うんです。 決してディテールアップを否定する訳ではありませんが、最近流行りの3D プリンタで、比較的簡単に超絶ディテールアップが出来たりするようです。 そうなると、もはやそれは「絵画」というより「CG」になってしまいます。 それから、もう一点。 審査員の方はステージでのコメントで「減点方式」とおっしゃって おりましたので、おそらく、「工作技術」「塗装技術」「アイディア」 の3技術を、例えばそれぞれ100点満点(最高300点)として、 そこから減点していく審査方法なのだろうと考えられます。 そうした時、それぞれにバランス良く得点すれば合計で高得点が狙える はずですが、今回の結果を見ていると、どうも1つの技術に突出してさ えすれば、その他の技術はさほど結果に影響しないように思えました。 例えば今回の1位作品を見ても、工作技術だけが特に突出しています。 まあ、それならそれで分かりやすくてイーんですけどね。(笑) さて、若干本音を言い過ぎましたが(笑)、個人的にはこの作品が好きでした。 大きな改造は無いようですが、塗装だけでストーリー性を高めてます。 「R型の試験機」とした設定もアイディア性の高さを感じます。 私としては、こういった作品の方が圧倒的に好感が持てますね。 今回のGBWCで、自分にとっての唯一の救いは、先だって行われた 敗者復活戦とも言うべき「全国ホビーショー」での「最優秀賞」。 あの、川口名人お一人による選考で、しかも最高の賛辞を頂きました。 「特にこの作品は写真で見るとわかりにくいのですけれど、質感も 含めて塗装であるとか作り込みの部分を実際の作品でご覧になると 納得していただける方が多いんじゃないかと思います。ある意味、 模型を作る時のとってもいいテキストになるような作品じゃないかな とそういうふうに思います。」(川口氏)            色んな評価者が居る中で、一人でも自分の作品を評価して下さる人が居る、 しかも、その人は自分の小さい頃からのあこがれの人、アムロのセリフ じゃないですが(笑)、こんなに嬉しいことはないっ!!!(涙) 来年もまた性懲りもなく参加することになると思いますが、 あくまでも自分のスタンスは守り続けていきたいと考えています。 (まあ、これで審査員のほとんどを敵に回したかな。^_^;)
ガンプラについて思うこと 2009.10.16(fri) 最近、AFVに少々疲れて、ガンプラにハマりつつあります。 ただ、このガンプラ、このジャンルに特有の塗装について少々 思うところがあります。                  私は既に中年と呼べる年齢で、実は初代ガンダムにしか興味が ありません。この世代が中坊の頃にハマったガンプラは塗装が 当たり前で、しかも「リアリティ」を大事にしていました。  一方で、雑誌やwebサイトに投稿されている作品を見るに、 メタリックな部品を多用し、ピカピカの綺麗な塗装を施されて いるものが多く、それはそれで脱帽な技術なのですが、どうも 作っている対象が「兵器」だということを忘れているような気 がするのです。                      車であればピカピカ塗装も有りだとは思いますが、アニメ作品 といえども戦争に使うれっきとした兵器です。たとえ、ロール アウト直後であっても、生き残るための塗装が施されていると 考えるのが自然で、これは、実在する(した)兵器を見ればよく 分かります。                       まあ、多様な塗装イメージがあるのは自然かとは思いますが、 もう少しリアリティを大事にした作品があっても、と思うのは 小生だけでしょうか。あるいは、ガンダムというアニメが現実 の戦争のイメージを遠ざけてしまっているのか。。。     自分も戦争を体験したわけではありませんが、当時の記録写真 などを見ればその凄惨さ、国を挙げての兵器開発、生きるか死 ぬかの緊張感などが伝わってきます。            少なくとも、自分の作るガンプラ作品にはそういう思いを込め ていきたいと考えています。               
泥汚れはどこまで許されるか 2001.03.13(Tue) 「泥汚れはどこまで許されるか」                      という吾輩の長年の疑問についてちょっと考えてみました.          当然のことながら、実際の戦場においては泥で足周りが汚れた戦車とか、前線の 緊迫した中で急いで施されたあまりセンスの感じられない迷彩塗装とか実在して いました.ただ、それを忠実にモデリングしてしまうと、確かにリアルな作品に なるのだけれども、見方によっては(特に素人さんから見た場合)単に汚い作品で あったり、下手な作品であったりするのではないか、という懸念があるのです. 絵画や写真などでもあれこれ迷って構図を決めたりするわけで、ただ闇雲に模写 していただけでは、スタート時点において既に芸術的価値が失われていると言い ます.つまり、「被写体選び」も芸術的センスが問われるの重要なポイントであ る、ということだと思うのです.                      そういう意味で言うと、例えばAFVにおける車体下部の泥汚しという表現には 秀作と駄作が紙一重となる非常に微妙な技法がつきまとうのかもしれません. 
ディフォルメについて 2000.09.26(Mon) 最近、電車通勤なのでいろんな本を読みまくってます.これは自転車通勤の時には 味わうことが出来なかったちょっとした楽しみになっています.皆さんはもう既に 読まれたかと思いますが、先日、「田宮模型の仕事/田宮俊作(文春文庫)」を読ん でみました.なかなか興味深い内容で、タミヤの創業当時の話からミニ四駆まで、 ドキュメンタリで描かれています.ちょっと社長の昔話と自慢話が多いのが気にな るところですが、そのあたりは一般社員の方々から「なに言ってやがんだ」という 声が聞こえてきそうで、どちらかというとそっちの声を聞いてみたくなったのは、 吾輩だけでしょうか?(笑)                          それはさておき、やはり気になったのは、吾輩のタミヤ模型のイメージにもなって しまっている「ディフォルメ」の話.著者曰く「実物の寸法からそのままスケール ダウンした模型は実物に似ていない、これは人間の視覚に理由があるからだ」との こと.ごもっともなご意見です.実物と模型では目の高さが違うことが多いのと、 そして決定的に違うのは、両目の距離と対象物を結ぶ三角形の形.要するに実物を 見たときの方が遠方が小さく見え、奥行きがあるように見えるのです.これはスケ ールが実物に比して小さくなるほど顕著になる現象です.しかし、実はもう一つの パラメータを忘れているのにお気づきですか? それは視点と対象物の距離です. 対象が模型であっても視点を近づけて片目で見れば迫力が増す、すなわち実物を見 るときの視点に近づいていくような経験をした人は、模型を作ったことがある人は 誰でもあるでしょう.つまり、対象にディフォルメを施さずとも、撮影技術を駆使 することにより実物に近い映像を網膜に映し出すことは不可能ではないわけです! もちろん、金型技術やコストなどが理由である場合のディフォルメ(省略)はしよう がありませんが、「格好いいものは売れるだろう」というメーカーの営業的判断で 実際のスケールを変えられてしまうのは、吾輩のような偏屈モデラーにとっては実 に口惜しいのです.その「実物に似せる」という試行錯誤的な頭脳作業は、ディテ ール・アップと同様にモデラー側にやらせて欲しい作業であるのです.すなわち、 メーカーによるスケールのディフォルメという考え方は、一部の(?)モデラーから 創造的な楽しみを奪い取ってしまっていることになるわけです.         とは言っても、タミヤ模型さんには次世代のモデラーを確保しなければいけないと いう至上命題があるわけで(?)、子供に興味を持ってもらうためには、ある程度の ディフォルメは行う必要があるでしょう.その辺が世界のトップメーカーとしての ジレンマなのかもしれません.                       
守って欲しい領域 2000.07.22(Thu) 最近、某模型店のコンテスト(無謀にも吾輩も出品)の後、当HPや某HPの掲示板でコンテスト のレギュレーション(評価基準)について色々な意見が交わされました.その中でもっとも熱かっ た話題は作品を載せるための「台」についてです.このコンテストのレギュレーションとしては 大きく「単品部門」と「ディオラマ部門」に分かれているのですが、「単品部門」の作品を評価 する際に「台」も評価の一つとして扱われているのではないか、という疑念が出品者の間で生じ ていたわけです.もちろん、「単品部門では台も評価します」とレギュレーションで謳ってくれ れば、それはそれでコンテストの運営上全く問題ないのですが、吾輩のような「単品モデラー」 としては「台を評価に入れて欲しくない」というのが本音なのです.             その理由は、台をいちいち評価したのでは作品本来の良さを評価できなくなると思うからです. 例えば、美術館にある絵画の額縁はどの作品もすべて同じ額縁だったりします.それは観賞者に 余計な気を使わさずに絵の本来の良さを見て欲しいからだし、あるいは同じワインでもビンが変 わっただけで評価が変わってしまうようではソムリエとして失格だと思うからです.      確かに「台」は「見せる相手に対するエンターテイメント」の一つではありますが、それは「単 品作品」というジャンルに含めるべきではないと思うのです.「単品作品」はあくまで「AFV そのものの完成度」を対象としているのであって、「相手に魅せるエンターテイメント」、いわ ゆるストーリーテリング的な作品をやりたい人は「ディオラマ」をやればいいのだと思います. 逆に、ディオラマにおけるAFVは「ストーリーテリングのための一部品に過ぎない」とも言う ことが出来ると思います.                                「ディオラマ」が「単品作品」に比べてアイディアが出しやすく、自由度が大きいジャンルであ ることは言うまでもないですが、最近のコンテストにおいて「単品作品の台」が「豪華主義」に なってきているのは、「単品作品」というジャンルが「独創的なアイディアが出にくい」ジャン ルであることの裏返しだとも言えます.「純粋に兵器としての美を追究したい単品モデラー」で ある吾輩としては、この方向は余り好ましい方向ではないのではないかと危惧しているのです. 確かに台にネームプレートを付けるのは常識的かもしれませんが、「単品作品」というジャンル においてはそれが評価の対象であってはならない、と思うのですが、皆さんはどう思いますか?
作る楽しみ 2000.03.02(Thu) 同じくMGのAFV特集でロシア物の権威(?)である高田氏が模型趣味のマニア化に ついて述べておられましたが、吾輩も全くその通りの轍を踏んでいることに気が付か されました(笑).最近、吾輩は明らかにインジェクションよりもレジンキットに興味 が移っております.何故なのでしょう? これは模型を作る楽しみから、レア物を集 める楽しみ、いわゆる骨董品趣味へと移行してきたのが原因だと思います.インドア 趣味というものは程度の差こそ有れ、深く入れば入るほどマニアックなものに興味が 生じてきます.それを得ること自体に喜びを感じるようになるのでしょう.というの も、実は吾輩、最近模型を作ることに以前ほどの楽しさが感じられなくなってきてい ました.ちょっと義務的になっているという感じさえしていました.しかし、先日、 ライトのレンズ工作をやってみて再び「作る喜び」みたいなものを僅かながらに感じ ることが出来たように思います.次回作は(まだかなり先の話ですが^_^;)久しぶりに インジェクション・キットを作ってみたくなってきました.           
次世代への不安 2000.02.29(Tue) MG巻頭にパンフロのデザイナーさんと土居編集長ほかの対談がありますが ここで気になったのは「模型人口の世代交代」の話題です.お三方とも今の 子供達が果たして将来ミリタリーに興味を持ってくれるかどうか、大変心配 しておられるご様子でした.実は吾輩は全く心配しておりません.それは、 ミリタリーはキャラクター系と比べて普遍性&歴史性を持っているからです. 確かに我々の子供の頃は模型といえばミリタリーか車くらいでしたが、それ は他に魅力的な対象がなかったからであり、そのレベルも子供レベルのもの でしかありませんでした.しかし、大人になって再び模型を始めた人は、や はりミリタリー系を作るにしてもレベル(考証なども含む)も同時に大人にな っています.つまり、ミリタリー系はレベルアップの幅が広く、大人の趣味 として成り立つわけです.現在では、ミリタリーよりも子供にとっては魅力 的なキャラクター系が多くありますから、当然、子供達の興味はそちらに向 くでしょう.しかし、それはミリタリー系の歴史的奥深さを知らないからで あり、それを知る大人になれば自然とミリタリー系に興味を持ちだすと思い ます.要するにミリタリー系模型とは「知的&創造的&三次元的」な大人の 趣味に類するものだと思うのです.とにかく、将来のミリタリー模型界にと っては、今の子供がキャラクター系でも何でもいいから模型に興味を持って くれていることが大事なのです.そういう意味では模型界のライバルはTV ゲームなどなのかもしれません.ちなみに、ガンダムはキャラクター系では ありますが、ミリタリー系の普遍性や歴史性などを巧く取り込むことにより 大人としても楽しめる対象として成功しているのだと思います.たぶんね.
なぜ、戦車が好き? 2000.02.28(Mon) 皆さん、先日発売のMGはもうご覧になられたでしょうか.AFV特集とい うことで、面白い記事がいくつかありました.              まず、「なぜ、戦車が好きか」というビッグバンまで遡るような吉祥寺氏の テーマですが、「戦車は人殺しの道具だ」というところで葛藤されているご 様子.これに対して「それをいうならガンダムだって...」という反論を されておりますが、その論法では相手(誰? ^_^;)の思う壺でごじゃります. とかく人間は自分の範囲外のものについては排斥しがちで、ことにマニアッ クな対象に対しては少しでも非がありそうなスキあらば間違いなくその点に 固執し、自分の先入観として固定観念化させてしまいます.「戦車=戦争の 道具=人殺し=イケナイもの」という発想がソレですね.吾輩としてはちょ っと視点を変えて「戦車=強いもの=かっこいい」という方向で見てみては 如何かと思うわけであります.つまり、俗な言い方ですが「男のロマン」が そこに有るんですよね.だから戦車に限らず強いものや、かっこいいものは 全て男のロマンの対象になり得るのだと思います.ウルトラマンや怪獣、ス ーパーカー・・・全て強いor格好いいものなのです.「自分はこうありたい」 という男性の潜在的(本能的)な欲求が模型として顕れるのかもしれません. 決して戦争を肯定したり破壊的な性格を持っているわけではなく、たまたま 自分の中の「強いもの」が戦車だっただけのことです.同じように、女性の 「(何を見ても)きゃーかわいー」とか人形を集める趣味なども「自分はこう ありたい」という欲求の裏返しが具現化したものだと思います.(つづく) 
AFV模型のアドバンテージ 2000.02.01 ミリタリー系模型に限って言うと飛行機や船に比べてAFVが最もメジャーだと勝手に 思っているのですが、これには2つの理由があると思います.まず第一にスケール的に ディテールアップや情景に適当なサイズであるということ.つまり、それらに必要なパ ーツや材料などがサイズ的にちょうど良く、供給側だけでなく需要側にとっても都合が 良かったということが挙げられると思います.第二にAFVが二次元的な兵器であると いうことです.これは、作品を情景にするのはもちろんのこと、ディスプレイモデルと して飾るとしても飛行機では「飛んでいるところ」を再現するのは難しく、実際あまり 見たことがありません.船にしても船体の下半分は海中にあるわけで、どうしても前線 で奮闘している様子を表現しようとすると、何らかの工夫が必要になります.潜水艦の 情景作品を見ないのもこのためだと考えられます.その点、AFVが有利なのは作品に 特別な細工をしなくても戦場の雰囲気を表現することが出来るということにあると思い ます.もちろん、「戦車がカッコイー」というのも理由の一つだと思いますが.(笑) 
ストックの法則 2000.01.10(Mon) なぜストックがたまっていくかを考察してみた.                       結論から言うと、その人の情の移り変わり易さと製作スピードが大きく関係していると思われる. つまり、1〜10の無限ループによりストックが無限級数的に増大していくものと考えられます. 1.あるアイテムを製作中、パーツ&材料が足りないことに気づき、模型店まで買いに行く.           2.すると、以前から欲しかった魅惑的なアイテムを見つけ、我慢できなくなり購入する.            3.しばらくは製作中のアイテムを気にかけるが、次第に新しいアイテムに情が移る.(情緒不安定期)       4.製作中のアイテムへの関心が薄れ、ほとんど皆無となる.                         5.製作中のアイテムはどんどん完成が遅れ、出来上がらないうちについに先日買ったばかりのアイテムに手を出し   てしまう.(本能増大期)                                        6.そーこーしているうちに、今度は新製品がリリースされ、周りの雰囲気で買ってしまう.           7.またしても買ったばかりの新製品に気を奪われ、つい先日まで乗り気で始めたアイテムの製作を忘れてしまう.   (新製品型痴呆期)                                           8.新製品なので「早くパーツを買わなければ売り切れてしまう」とのことで急ぎ模型店へ買いに行く.      9.またしても官能的メロメロなアイテムを見つけ、自制心との葛藤の末、やけくそで買ってしまう.(自暴自期)  10.グレードアップして1.へ戻る(笑)                                   ※この病気の処方としては「模型店へ行かない」ことが一番かと思います(無理でしょうけどね ^_^;).      ※もちろん、貴殿に「妻」という参謀役が所属する場合は、2.の段階でほぼ抑制されますから安心です.     ※ものすごく鋭い方はお気づきかと思いますが、この症状は雄の生殖(浮気)本能に強く関係していると思われます.  つまり、ストックの多い方は、その方面も旺盛な方と思われます.ほんまかいな(笑).            


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