九州、再上陸。
2008.04.30-05.03


九州再上陸(まえおき)

この連休を利用して、九州に行って来ました。(嫁と)
なんと18年ぶり、大学を卒業して以来です。

旅行の目的は、長崎のハウステンボスを観てみたかったのと、
母校である大学と下宿先の様子をうかがうこと。
そして、暗黙の目的は「歩け歩け旅行」でメタボ解消作戦!

新幹線の往来途中で、実家の姫路で1泊しながらでしたが、
博多〜長崎〜小倉で合わせて4泊5日の旅程でした。
色々とあったので、いくつかに分けてレポートしたいと思います。


九州再上陸@(博多編)

まず初日は、博多観光。

福岡に住む大学の同僚と待ち合わせ、彼の車で志賀島を1周。
金印が出土したことで有名なところだ。
この島は、学生時代に友人と軽四で何度か訪れたのだが、やはり
断片的にしか覚えておらず、そういう意味で新鮮な場所だった。
新鮮といえば、島の魚料理屋で食べた魚も新鮮で、なかでも
カワハギの肝が絶品、なかなか東京じゃ食べられないかもね。

そのあと、博多市内をぶらぶら。
小腹が空いたので、中洲の屋台でラーメンを食す。
超細麺のトンコツで、これまた絶品。(見た目はパッとしないけど)
東京にも細麺のラーメン屋はあるけど、やはり本場は違う。
スープもコクがあって、なんて言えばいいのか、東京の九州ラーメン
とは文字通りひと味違う、しばらく忘れていたような味だ。
あー、この味がデジカメに記録できたら。。。。(無理)

こうして、メタボ解消ツアーのはずが、いつの間にか
グルメツアーになっていくのだった。(笑)


九州再上陸A(有田〜長崎編1)

2日目は、友人の車(MR-2)レンタ君(カローラ)のランデヴーで長崎へ。
最近のレンタカーはカーナビ(無料)が付いていて、方向オンチな
吾輩でもラクチンなのだ。(てゆーか、既にナビがないと走れない体に)

長崎に行く途中、佐賀県の有田に立ち寄る。
ちょうどGW中ということで陶器市をやっていて、すごい賑わい。
嫁が目をギラギラさせて物色している中、店先でロクロを回して
実演中のご老人に注目。思わず「うまいもんだな〜」。

陶器市が片道4kmもあることを知って、急きょ真ん中あたりで
引き返す。ぐずぐずしていると長崎に着く前に日が暮れてしまう。
との心配は無用だった。
福岡から博多までの長崎道は、全く渋滞無し。
やはり、ガソリンの再値上げが効いているのだろうか。
あるいは、GWとはいえ、平日だったからだろうか。

長崎に着いてすぐに平和公園へ。
そういえば、遠い記憶、中学校の修学旅行で来たっけな。
例の「交通整理しているオヤジの像」は良く覚えているんだけど、
公園のレイアウトとか景色とかまったく記憶にございません。
でも、この地に原爆が落とされたことは忘れちゃイケナイね。
(たまにはエエこと言うやん、オレ)


九州再上陸B(長崎編2)

そのあと、実は今回の長崎で一番行きたかったところへ。
「亀山社中跡」
知る人ぞ知る、日本初の株式会社by坂本龍馬だ。
のちのち土佐藩の支援を受けて「海援隊」となり、
龍馬の死後も「土佐商会」となって岩崎弥太郎が引き継ぐ。
これが、ゆくゆく三菱財閥&日本郵船の原型となっていく。
三菱の電化製品を買った奴!ココを拝まんと何とする!(落ち着け)

それにしても、「長崎の坂」を正直ナメていた。
何だ、この細い路地&急な坂&長い道のりは!
「もう着くだろ、もうすぐそこのはずだ。。。」
汗だくになって、やっと到着するも「一般公開は終了しました」の張り紙。
登ってきた坂を転げ落ちそうな脱力感に襲われる。
「なんたる不覚!、つい先々月まで公開されとったんやんけ〜」
と嘆きつつも、とりあえず旧宅と長崎の眺望だけカメラに納めて退却。

興味ある人は、自分の目で確かめられたし。
この苦労をタダで見せるわけにはイカンわい。(性格わる)


九州再上陸C(長崎編3)

2日目、泊まった宿は長崎市内の「ホテルモントレ長崎」。
実は、翌日ハウステンボスに行く予定だったので、ハウステンボス内の
ホテルを探したんだけど、とにかく高いのなんの南野洋子。(注:死語)

仕方なく、ハウステンボスから車で1時間ほど離れた長崎市内のホテルに
したわけだけど、ここがなかなか予想に反してよーござんした。
長崎といえばポルトガル、そう、ポルトガル調にしっくりまとめられた
格調の高いオサレなホテルで、嫁もご機嫌、チョイスした吾輩もポイント
アップなのだった。(ポイント制かよ)

一度チェックインしたあと、長崎市街から長崎港を挟んで反対側に
鎮座する稲佐山公園へ。元同僚によると夜景が綺麗な場所だそうだ。
昼間とはうって変わって少々肌寒かったけど、長崎の夜景も綺麗だった。
消費税抜きで10万ドルくらいだろうか。(計算方法は企業秘密)

そして、名物の馬刺と一口ギョーザで、今日も舌鼓な夜なのであった。
(つまり、今日も栄養過多、メタボ状態確定。。。) 


九州再上陸D(ハウステンボス編)

Huis Ten Bosch「森の家」という意味のその場所は、佐世保市にある。
宿泊地である長崎市からは、高速道路を使っても1時間ほどかかる。

3日目は、一度つぶれかかったけど会社更生法で何とか立ち直った
テーマパーク「ハウステンボス」を一日かけて歩き回る。
目的はもちろん「メタボ解消」だ。(もう誰も信じない)

ご覧の通り、風光明媚な園内は、林家ぺーも驚くほど写真好きな
オレにとっては、格好の被写体となる。

それはそれでイイのだが、何故か人が少ない。
平日ではあったが、GW中でもあるので、かなり混雑していることを
想像していただけに、ちょっと拍子抜け。。。

拍子抜けといえば、アトラクションも今ひとつ。
3Dの映像なども見てみたが、「ええっ、これで終わり!?」と
おそらく観客全員が思ったであろう稚拙なストーリー。
うーむ、つぶれかかった原因はこの辺にありそうだ。
もう一度来たくなるようなアトラクションが少ないのだ、ココには。

唯一、もう一度観てみたいと思ったのは、愛知万博からわざわざ持ち込んだ
人気パビリオン「三菱未来館@earth〜もしも月がなかったら」くらいか。

嫁は「大航海体験館」という、座席がドブンラコと揺れるシミュレーション
シアターが気に入ったらしく2回も観たが、オレは気持ち悪くて吐きそう
だった。(オエェ〜)

そう、ココでは、TDLやUSJを期待してはイケナイのだ。
あくまでもオランダの雰囲気に浸ることができれば、それでイイのだ。

そういう意味では、路上オルガンが体験できたのは良かった。
オランダでは普通に路上で演奏されているこの少々巨大な楽器は、
まあいわば、楽器のからくり人形のようなものだ。
後ろにある大きなハンドルをゆっくりと一定の周期で回すことで、
オルガンやら太鼓やらが空気圧で動き、音が鳴る仕掛けだ。
意外と迫力のある音が出るので、初めてのオレはちょっと感動した。

なんだかんだ言いつつ、かなり広いので結構歩いた。
アトラクションだけではなくて、博物館やショッピングスペースなんか
もあって、まともに回ると一日ではキツイかも知れないくらいだ。

そしてまた、空腹を知らせる鐘がオナカのあたりから聞こえてくるのであった。


九州再上陸E(長崎編4)

ハウステンボスで歩き疲れてヘトヘトだったが、そのまま長崎への復路を走る。
さすが九州最西端、ヤシの木が南国の雰囲気を醸し出す。

途中、「値上げ前」という看板を発見。
そう、この時期、ガソリン税が復活したばかりで、どこのスタンドもこぞって
値下げ前の価格に戻していたのだ。(道路族め、許せん)

入ってみると、期待通り値下げ前の価格。
1/3ほどしか減っていなかったが、ちょっと得した気分で帰途へ。
長崎のホテルに着くやいなや、荷物を放り投げ、しばし休憩。。。(結構ハード)

今日も昨日の同じホテルなのだが、歩ける距離に観光名所があって、
夜もライトアップしているので入ることができるという。
体も充電できたので、テクテクとその場所へ。

その場所は「グラバー園」。
中学の修学旅行でも間違いなく来た記憶がある場所だ。
グラバーはスコットランドから来た武器商人だったわけだが、さすがに豪邸だ。
当時もこの高台から長崎の街明かりを観ていたのだろうか。
しかし、表札が「倉場」となっているのには笑った。

そして今日の夕飯も長崎市内で。
嫁が昨晩チェックしていたという店で、名物の鯨を食べた。
「あー、懐かしい味。。。」
「小学生の頃は良く食べたなー。」
そんな感じの味だ。(良く分からん)
昔は当たり前のように給食に出ていた食材だ。
そう、鯨は日本の文化なのだ。(豪州め、許せん)

そして今宵も(以下省略)。。。


九州再上陸F(太宰府〜小倉編1)

最終日の今日も、かなりの距離を動くことになった。
まず、長崎を出て太宰府へ。
次の宿泊地である小倉との、ちょうど中間点にある場所だ。

そういう意味でこの地に寄ってみたのだが、凄い混み様。
ハウステンボスの閑散とした光景を見てきたあとだったので、
余計にそう感じられた。

おみくじを引いてみたところ・・・「小吉」。
はぁ、オレの人生っていつもこう中途半端。
(ちなみに嫁は「大吉」を引いてやがった。くそー)

近いところにあった「九州国立博物館」はかなり見応えがあった。
博多湾も、何万年か前は平原だったんだね。
そういう、地理的な変遷をみるのって、なぜか面白い。
そして、全く使い道のない「ハニワの置物」なんかを買ってしまう。
(いま、ザクの隣で出撃待機しております)

さて、菅原道真さんとの邂逅もそこそこに、最終目的地の小倉へ。
そこは、ある意味オレにとっての最重要目的地である。
(ガンダムでいう、ア・バオアクーみたいなもの)
オレの青春時代4年間を過ごした「思い出の場所」だからだ。


九州再上陸G(小倉編2)

まずは、3年間お世話になった下宿(アパート)へ。
「まだやってんのかなー」
ドキドキしながら、カーナビと薄い記憶を頼りにやっと辿り着く。

「おー、駐車場になっとーやんけ!」(言葉悪くてすいません)
20年前、悪友と寮を出て、3年間お世話になった思い出の下宿が、
なんとも殺風景な駐車場に変わってしまっていた。
失望感にとらわれつつも、少し車を前に進めると、
下宿のおばちゃんの母屋が見えてきた。

おそるおそる呼び鈴を押すと、中から声が。
初め怪しまれたりはしたが、すぐに思い出してくれた。
ずいぶんと驚かれたようだが、オレも嬉しくてしようがなかった。
大学を卒業して、18年間1度も挨拶に来ていなかったことを
すーっと気にしていたので、今日の日をどんなに待ち望んでいたか。
「今日はなんてエエ日なんやろうか!」
おばちゃんに、そう言ってもらえたのは何よりも嬉しかった。
もう八十歳を過ぎたらしいけど、まだまだお元気だ。
(オレにとっては、"おばあちゃん"ではなく、永遠に"おばちゃん"なのだ!)
今度来たときはゆっくり食事でもすることを約束してお別れした。
おばちゃん、いつまでもお元気で。。。

そして、同じ戸畑区にある母校、九州工業大学へ。
正門は昔のまんまだ。(ちょうど創立100周年記念をやっていた)
さすがに卒業生とはいえ部外者なので、中までズカズカとは入れんかった。
裏に回って、明治時代から延々と続く独身寮、明専寮へ。
ココも建物は昔と全く変わっていなかった。

ちらっと玄関まで入ると、学生さんだろうか「OBの方ですか?」
と声をかけてくれた。
「いや、そうなんだけど、どうのこうの。。。」
かなりしどろもどろになってしまったので、怪しまれただろうな。
それにしても、若い。子供みたいだった。(自分がオヤヂ化しただけか?)

その夜は思い出話に花を咲かせながら、小倉の場末チックな焼鳥屋で
ほろ酔い気分なのであった。
「あ〜、九州は良かったなー」(涙もろくなるオヤヂ)


九州再上陸(おわりに)

こうやってレポートにしてみると結構動き回っとるな。
行きたいところ、全部行きましたーってな感じで。

でも、大学時代の青春を、もう一度駆け抜けたような、
何とも言えない清々しい感じがしました。

嫁さんも楽しかったみたいだし(ポイントアップ確定)、
たまにはこういうもイイね。
(メタボ解消はどこへ行った!?)

以上。


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